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家庭教師のマナベスト 滋賀県 スタッフブログ

【数学】「期待値」って?
ギャンブルは得?損?

2022/05/27

突然ですが、もしこんなゲームがあったとしたら、あなたはやりますか?

(※実際にはこのゲームは賭博にあたり、法律違反になりますので絶対にしないでくださいね)



ルール:サイコロを1回ふり、

・[1か2]が出るたびに1500円ゲット!

・[3か4か5か6]が出るたびに800円没収。



どうでしょう?

[1か2]が出ただけで1500円も貰えて、[3か4か5か6]が出ても800円しか没収されないなら

やったほうが得しそうですよね!



でも実は、このゲームは“多くの場合”損するように出来てるんです。

「実際にやる前からなんでそんなことがわかるの?」

と思うかもしれませんが、

“期待値”というものを勉強することでそれがわかるのです。




「期待値」とは、何かというと、「一回の試行で得られる値の平均値」のことです。

今回のゲームでいうと、「1回サイコロを振ると貰える金額の平均値」、

更にわかりやすく説明すると


例えば、たくさんの人がこのゲームをしたとして、その全員が得た(もしくは没収された)金額の和を

参加人数で割った値(平均値)です。


つまり「期待値」がわかれば

「このゲームをしたらどのくらい貰え(失い)そうか」

がわかるわけです。


期待値は、それぞれの事象の確率に値を掛け、それらを足し合わせることで出すことができます。

今回のゲームでいうと


1500円がもらえる[1か2]がでる確率は、サイコロ6面のうち2面なので、2/6、つまり、1/3(三分の一)です。

800円が没収される[3か4か5か6]がでる確率は、サイコロ6面のうち4面なので、4/6、つまり、2/3です。


それぞれの事象の確率に値を掛け、それらを足し合わせると、


1/3×1500 + 2/3×(-800) = -100/3 つまり -33.3333…

となります。

つまりこのゲームは、“順当にいくと”一回やるごとに約33円失うゲームだったのです。

恐ろしいですね……。



もしあなたが「出したいサイコロの目を自由に出せる能力」があるなど

なにか必勝法があるならやってもいかもしれませんが、

このゲームは“基本的には負ける”ゲームであることがわかっていただけましたか?

(一回ぐらいならマグレ勝ちするかもしれませんが、回数をたくさん重ねれば重ねるほど、

期待値通りに負けが嵩んでいきます)


このように、確率が関係することについてなら、

期待値を計算することで事前に危機を回避することができます。


そして、期待値は危機回避だけではなく、世の中にいろんなことに役立てることもできます。

(公共政策や、商業など、大人数を相手にした事業を行うにあたっては、ほぼ確実に

この「期待値」の考え方が使われているんです。)



ぜひ今回覚えた「期待値」を生活の中でも意識してみてくださいね。