みなさんは、
「あの教科のテストは自信をもって答えられる」
といった得意教科や
「あの教科は好きじゃない」
といった苦手教科はありますか?
得意教科は比較的楽しく勉強できると思いますが、
苦手教科は勉強するだけで眠たくなったり嫌になったりするのではないでしょうか。
「得意を伸ばすべき」か「苦手を無くすべき」かは、
生徒さん一人ひとりの気質や、なりたい将来像によって変わってくるかな、と思うのですが
こと「受験」という面に関しては、事情が異なってきます。
というのも、受験では決められた教科の合計点で結果が決まります。
大学受験なら文系教科のみで受験できる大学なども多いですが
公立の高校入試ではやはり五教科すべてにおいて一定の得点が求められます。
そうなったときに考えてほしいのが、「勉強時間に対する成果」です。
例えば一教科40点満点、五教科による入試で、
ある生徒さんの現在の得点状況が
英語36点、数学30点、国語25点、理科18点、社会20点
だったとしましょう。
おそらくこの生徒さんは英語が一番得意、次に数学が得意で、理科と社会が苦手なのでしょう。
こういう得点分布の時に、
得意で勉強も比較的楽しい英語と数学の勉強ばかりをして、
結果どちらの教科も満点をとれるようになったとしましょう。
この場合、伸び幅は英語4点、数学10点で計14点です。
これに対して、苦手な理科や社会に向き合って、どちらも“30点”をとれるようになったら
伸び幅は理科12点、社会10点で、計22点です。
すでに点数が取れてる得意教科を勉強するより
苦手教科を勉強した方が伸び幅が大きいことがわかりますね。
それに、どの教科にも言えることなんですが、
得意教科とはいえ、実際のテストで満点を獲るには大変な努力が必要です。
教育課程で問われる範囲について完璧な理解、そしてテストの形式に対する“慣れ”が必要です。
それに比べて
18点→30点にするには、(「苦手」や「嫌い」に向き合うことが必要ですが)
これまでおろそかにしていた基本を押さえなおすだけで十分です。
以上のことから、こと受験を目的に勉強するなら
まず苦手をつぶすことが適切な戦略と言えます。
「勉強してるけど模試の点数がイマイチ上がらない」
という方は、自分が得意教科ばかり勉強していないか、
基本を押さえ損ねたままになってる苦手教科はないか
といったことを気にしてみてくださいね!