ひっ算はケタの大きい計算や小数点がつく計算を
電卓ナシで手計算するための方法です。
算数は式を立てる能力の有無だけでなく
計算力があるかどうかでも差がつきますので
ドリルなどで実践を積み
「ひっ算にはなんの不安もない!」
と言えるくらいになってもらいたいです。
ひっ算のコツは、まず数字や線をキレイに書くことです。
ひっ算は数字がたて・横で正しく整列していないと
間違った計算結果が出るようにできています。
慣れないうちは定規で補助線(マス)を引いて
ミスを防ぎましょう。
キレイなひっ算を書けるようになったら、
次に重要なのは
“足し算やかけ算など、それぞれの操作を覚える”ことです。
ひっ算は数と数の間にある記号(+、-、×、÷)によって、行う操作が違ってきます。
かけ算しなければいけないふたつの数字を足し算してしまったり、
割り算のひっ算の操作がうろ覚えで間違った操作をしたら
かならず間違った計算結果が出てしまいます。
ドリルなどで練習を積みしっかり覚えましょう。
掛け算や割り算は、“操作を進めたら計算結果が出てくる原理”を理解すると
より覚えやすくなりますよ!(教科書に書いてあるはずですし、分からないなら先生に聞いてみましょう)
ひっ算での整数の足し算、引き算、かけ算、割り算が出来るようになったら
その次につまづくのが“少数を含むひっ算”だと思います。
「小数点を右に動かして……。二個小数点があるから……。」と、とても難しいですよね。
例えば
「1.5+139=」、「16-0.75=」、「0.5×0.05=」、「12.5÷30=」
これらの計算を自信をもって筆算することができますか?
もちろんどれもひっ算で計算できる式です。もしひとつでもできないものがあった人は
すぐに教科書などを読んで解けるようになってくださいね。
少数を含むひっ算で起こりやすいミスが“けた間違い”です。
位や小数点の移動を間違えると、正しい答えとはほど遠い結果が出てしまいます。
このような間違いを防ぐ有効な方法が
“暗算して目星をつける”
というものです。
「暗算?暗算ができないからひっ算するんでしょ?」
と思った方もいるかもしれませんね。
もちろん暗算で正確な答えまでを出す必要はありません。
あくまで“目星をつける”ことが大切です。
例えば先ほど例に出した「12.5÷30=」だと
「12.5の方が30より小さいから答えは0.~~になるはず。
とはいえそれほど大きさに差があるわけじゃないから
0.0~にはならないと思う」
というふうな目星をつけることができれば
けた間違いを防ぐことができます。
このような目星をつけるには、計算ドリルなどで数字によく触れることが重要です。
また、少数は分数と密接な関係にあるため、分数への理解を深めることで
位(くらい)に関する“カン”を養うことができます。
さて、ここまで言った
「キレイに書くこと」「各操作を覚えること」「小数点の扱いを覚えること」
さえできれば、もうひっ算に不安はないはずです。
操作をまる覚えするのではなく
ひっ算の各操作がなぜ結果につながるの“原理”を理解したうえで
覚えることをおすすめします。
そのうえでドリルなどで練習を積みましょう!
中学に入っても、高校入試でも、大学入試でも、試験本番は電卓を使えないことがほとんどです。
どんな数字が出ても手計算できるよう、
いまのうちにしっかり理解しましょう!!