文章を上手に書くことはとても難しいことです。
これは、生まれながら日本語を使ってきたからといって
誰にでもできることではありません。
おそらく、この“難しさ”の多くは、
“自分の文章を客観的に(外からの目線で)見づらいこと”
に、起因していると思います。
というのも、文章を書くという行為は、
自分の頭の中にボヤ~とした形で浮かんだり消えたりする「思いや考え」を
カッチリした言葉に置き換えることです。
そして、読み手に伝わる上手な文章を書くには
この「思いや考え」→「言葉」への置き換えの際に、
自分が書こうとしている文章が、自分だけでなく“読み手にも伝わるものか”を
見極めないといけませんね。
この時必要になってくる能力が“自分の文章を客観的にみること”です。
もしこの能力が欠けていると、
頭に浮かぶまま書いて、ほとんど推敲せず、
「この書き方で、相手に伝わるはず!」と思い込んでしまいます。
そうすると結果、読み手にとって伝わりにくい文章になってしまいます。
客観的に見ることを意識し、「この表現で読み手に伝わるかな?」と意識するだけでも
文中の言葉のチョイス・使い方がかなり改善されることかと思います。
しかし、これだけではまだ十分とは言えません。
読み手に伝わる文章を書くには、言葉のチョイス・使い方だけでなく、
文章全体の“流れ”を意識しないといけません。
というのも、この記事の序盤で、
『文章を書くという行為は、
自分の頭の中にボヤ~とした形で浮かんだり消えたりする「思い」や「考え」を
カッチリした言葉に置き換えること』
と言いましたね。
自分の文章を客観的に見て意識することが
言葉の“精度”を上げることだとすると、
文章の“流れ”を意識するとは、
浮かんだり消えたりした「思いや考え」を
伝わりやすいように“整列”させることに該当します。
思い浮かべていただくと分かりやすいかと思いますが、
頭の中に浮かんだり消えたりするものを
最初から順番にダーッと書き下してしまうと、
その文章は順序がめちゃくちゃで、とても理解しづらいものになるかと思います。
そのため、伝わりやすい文章にするためには、
頭の中に浮かんだものを、理解しやすいように整列させないといけません。
上手く整列するコツを習得するには、
プロが書いた上手な文章を頻繁に読んだり、
日常的に文章を書く習慣があったりと、
それなりのインプットとアウトプットが必要になってきます。
その点、皆さんは学校で文章を読んだり書いたりすることが多いと思いますので、
そういったときに、毎回文章の流れに着目して、「プロの文章をマネよう」と意識することで、
伝わりやすい文章の“型”のようなものが自然と頭に入っていくはずです。
(「そして」「つまり」「しかし」などの接続詞に着目すると「型」が学びやすいと思います!)
そして、実際にテストや課題で文章を書く時が来たら、
言葉のチョイス・使い方だけでなく、
自分の“文章の流れ”についても、“客観的に見る”ことを心がけましょう。
この“流れ”は、国語や小論文だけでなく、数学の記述問題でも、
採点の際にかなり重視されるところですよ!
ぜひ普段から文章の“流れ”に注目して、
どんどん文章力をアップさせていってくださいね~!!