液体は「酸性」「中性」「アルカリ性」の3つに分かれます。
塩酸や硫酸がある「酸性」
水や食塩水がある「中性」
アンモニア水や水酸化ナトリウム水溶液がある「アルカリ性」
ですね。
中学の理科では、
「酸は金属を溶かす」
「リトマス紙が酸性だと赤、アルカリ性だと青になる」
「アルカリ性だとフェノールフタレイン溶液が濃いピンクになる」
といった性質を勉強すると思います。
では、水溶液は何の違いによって「酸性」「アルカリ性」に分かれるかを
知っていますか?
実は、水溶液の中で漂うのが、
「H⁺(水素イオン)」か「OH⁻(水酸化物イオン)」かによって
水溶液が酸性かアルカリ性かが分かれるんです。
今はイオンについて分からない方も、「ふーん、そういうのがあるんだ」
と思って聞いてください。
この判別は「イオン式」という式を見ることでわかります。
たとえば、水に二酸化炭素を溶かして炭酸水(H₂CO₃)を作る際のイオン式は、以下のようになります。
H₂O(水) + CO₂(二酸化炭素) → 2H⁺+ CO₃²⁻(炭酸イオン)
このとおり、水素イオン(H⁺)が2つ出ていますね。
アルカリ性についても同様です。
水にアンモニアを溶かしてアンモニア水を作る際のイオン式は、
H₂O(水) + NH₃(アンモニア) → OH⁻(水酸化物イオン) + NH₄⁺(アンモニウムイオン)
となり、OH⁻(水酸化物イオン)が出ていますね。つまり、アルカリ性ということです。
中学生の皆さんは、いまイオン式を見てもよくわからないと思いますが、
高校化学で勉強すれば、これらの式を自らの手で書き出すことが出来るようになります。
そうすると、「○○と××と混ぜたら、△△性になるはず」ということが
教科書を見なくても分かるようになります。
中学のうちは暗記要素の多い化学分野ですが、
高校からは計算などの考える要素が大きくなります。
得意な方はどんどん自分で調べてみてくださいね!