理科の計算が苦手な方はとても多いと思います。
そんな方に、まず意識してほしいことが二つあります。
一つ目は、
「公式に出てくる文字(アルファベット)が意味するものを覚える」
ということです。
当たり前ですが、公式の形だけを覚えていたとしても、実践では使えません。
例えば「F = ma」という式だけを覚えていても、
Fが「力」を表し、mが「質量」、aが「加速度」ということを覚えていないと
問題を解くときに、公式のどこに数値を当てはめたらいいのか分かりませんよね。
ですので、まずはそれぞれの文字が何を意味するのかを覚えてほしいんです。
その際の覚え方ですが、オススメの方法があります。
それは、「アルファベットが何の略か知る」というものです。
理科の公式で使われる文字の多くは、英単語を由来にしています(まれに人名のものもあります)。
例えば「F = ma」なら、
Fは[force(力)]を意味していますし、
mは[mass(質量)]を、aは[accelerate(加速する)]を意味しています。
このようにアルファベットが何を意味しているかを覚えれば、
無機質でぼんやりとに見えていた公式の意味が、
よりクリアに見えてくると思います。
計算を得意になるために意識してほしいことの二つ目は、
“単位に注目してほしい”
ということです。
実は、理科で使われる単位の中には、
単位それ自体が“計算過程”を表してるものが多くあります。
例えば、速さの単位は「km/h」などですが、
この単位を詳しく見てみましょう。
「km」と「h」の間にある「/」は、実は分数のまんなかの線(括線)です。
そうして見てみると、この単位は、「h(時間・hour) ぶんの km(距離・kilometer)」、
つまり「時間 分の 距離」と、
速さは距離を時間で割れば求められる、ということを表してるんです。
また「/」は[per(パー、~あたり)]と読みます。
つまり、速さというのは「1時間あたり(進む)距離」ということまで、
単位を見ると分かってしまうんです。
こういったを知ることによって、理科で扱う「圧力」や「加速度」
といった“概念”が意味するものがしっかり分かるようになり、
いろんなタイプの計算問題に強くなります。
また、単位を見ることによって、
「問題となってる値は、分母の値が大きくなるほど小さくなる、
分子とは比例して大きくなる」
ということが分かることで、
正誤問題にも対応できるようになりますよ!
理科の計算問題を解くには、公式や文字といった概念と、
実験などの中で起きる現象とを、イメージで結びつけることが必要です。
ですので、それに慣れるまでは、苦労するのは当然と言えます。
とはいえ、一度コツさえつかめば、
それからいろんな計算問題に対応できるようになるものだとも思います。
今回ご紹介した2つのことは、そのコツをつかむ助けになるかと思いますので、
ぜひ意識して実践してみてくださいね!