「絶対零度」という言葉を聞いたことはありますか?
絶対零度とは、ものの温度が「-273.15℃」の状態のことを言います。
私たち人間の体温が36℃、水が凍るのが0℃と考えると、とんでもない低温ということが分かりますね。
なぜ「-273.15℃」という中途半端な数字を「絶対零度」に定めているかというと、
ものはそれより低温になれないからです。
意外に思われるかもしれませんが、
温度とは、その気体や物質を構成する原子・分子の運動具合によって決まるものです。
例えば、ここに熱湯と冷水があったとしたら、
熱湯の水分子は激しく動き回っていて、
冷水の水分子はゆっくり動いています。
そして、「絶対零度」というのは、原子・分子の動きが
完全に停止した状態のことです。
原子・分子が完全に停止するのが-273.15℃だからこそ、
その状態を「絶対零度」というのです。
「絶対零度」や、それに近いごく低温の世界では
「超電導」や「超流動」といった非常に興味深い現象が現れます。
これらの分野はいまだに未解明なことも多く、
日々研究が進んでいます。
ごく低音の「絶対零度」の世界に興味のある方は
ぜひ本などで調べてみてくださいね。