X+X=? という問題の答えは何でしょうか。
そうです。答えは 「2X」 ですね。
これだけを見ると、間違えようのない問題に感じます。
しかし、知識があいまいだったり計算に慣れていなかったりする生徒を見ると、
「2X」ではなく、「X2」と間違えて答えてしまっていることが、意外なほど多くあります。
正解のほう、「2X」 というのはXが2個ある状態のこと。つまり「2×X」のことです。
「×(かける)」の記号は(数字×文字)、または(文字×文字)の計算の場合は省略できます。
例えば「X+X+X = ?」なら答えは「3X」ですし、「X+X+Y+Y+Y = ?」なら答えは「2X+3Y」ですね。
「X2」という表現は数学的に“無し”です。こうやって書かれても採点者は○にできません。
似た形で言うと、2を小さく右上に書いて「X²」(Xの二乗)という表記がありますが、これは別の計算を表す表記です!
「X2」と書いてしまう生徒の中には、これとの混同があったのかもしれませんね。
このふたつを間違えないためには、加法(足し算)と乗法(かけ算)の区別ができていることが重要です。
「X²」というのは「X×X」、つまり乗法のことです。(※一方、2Xは(X+X)、加法でしたね!)
特に、今のように同じ数字や文字同士を掛けることを「累乗」といいます。
ここで、「2X」と「X²(X2)」をなぜ間違ってはいけないのか、
このふたつがいかに違うのかを確かめてみましょう。
「2X」の X に X=5 を代入すると、
2X = 2×5 = 10
ですね。
一方、「X²」の X に X = 5 を代入すると、
X² = 5² = 5×5 = 25
となります。
最終的な値を見比べると、10と25とじゃ大違いですね。
間違えないためには、まずは、計算の書き方のルールと、その背景の理屈をよく理解すること。
そして、あとはとにかく計算ドリルなどで練習を積むことです!
意外に思われるかもしれませんが、計算は、【脳で理解し体で覚えるもの】です!
慣れてくれば、ほとんど考えることもなく正しい計算がスラスラ出来るようになります。
文字を含む計算は、数学をするうえで一番最初に必要な力です。
今後の長い学校生活の中で数学に悩みつづけることが無いよう、ここは絶対に取りこぼさずに行きましょう!