学校の授業に遅れを取っている場合、勉強を頑張り始めてすぐには点数は伸びないことが多いです。
その理由には【1つの問題が解けるようになるのにはいくつもの知識が必要だから】というものがあります。
例えば、ある生徒が英語のテストで「私は彼が寿司が好きなことを知っています」と書こうとして、
次のような英文を書いてしまったとします。
I am know he like the sushi.
この文は間違っています。
では、バツをつけて正しい英文を確認する、
それだけで次に同じような問題が出たとき正解できるようになるのかというと、そう簡単にはいきません。
なぜかというと、この文には間違いが複数あって、それら全てを理解しなければ正解にならないからです。
まずこの文章が間違っているのは、be動詞と一般動詞を同時に使ってしまっている点です。
be動詞がどういうものかをわかっていない可能性が高いので、まずはbe動詞を理解しないといけません。
また、主語が3人称の文は、動詞にsをつける必要がありますが、それもできていません。
他にも、細かいことですが、冠詞「the」の使い方もわかっていないようです。
つまり、見かけ上は一つの「×」でも、その中で足りていない知識が3個あるんです。
一日の勉強で、今までわかっていなかったことを3つも同時に理解して、
次からは間違えないよう憶えておくというのは、かなり無理がある話です。
実際、苦手な科目の勉強では、このようにわからないことがいくつもある状況が普通です。
そうした場合、すぐには問題が解けるようになりません。
ある問題を間違えた次の日、似た問題に出会って、昨日より惜しい間違え方ができれば良い方です。
そうやって改善を1つずつ重ねていけば、確実に成長し、やがて点数アップにつながります。
勉強を始めてすぐのうちは、点数が伸びないことをあまり深刻にならないで、
「今日自分はこういうことを新しく理解したぞ」と、勉強した中身を大切にすることを意識してみてください。