昔の人々はレンズを使って火を起こしていました。
虫メガネを通して太陽光を一点に集中させ、その熱で紙や乾燥した草などが燃える「レンズの焦点距離や光の集まり方」は中学理科で学習しますね。
この技術は古代から知られており、特にギリシャの哲学者アルキメデスが、太陽光を集めて敵の船を燃やしたという伝説があります。
このレンズは遠くのものを拡大して見ることができたので、眼鏡レンズのルーツとなりました。
最初の眼鏡は13世紀のイタリアで発明されたとされています。
高級品だったため、一般の人が手にすることはなかなかできませんでしたが、新しい印刷機の発明により活字文化が進んだため、同時に眼鏡の需要が高まり、眼鏡職人が多く誕生したのです。
今はコンタクトレンズもあり、当たり前のように誰でも視力矯正をすることができますが、視力障害に苦しむ人々の解決策が何もなかった当時は、眼鏡は大発明でした。
それから約300年後、イエズス会の宣教師であるフランシスコ・ザビエルが周防国(現在の山口県)の大名・大内義隆に眼鏡を贈り、日本に伝えたとされています。
ただ、大内義隆はその眼鏡を愛用していなかったようで、日本で初めて眼鏡を愛用したのは徳川家康といわれています。
家康はかなりの健康オタクだったと知られていて、当時の平均寿命の倍の75歳まで生きたので、眼鏡は欠かせなかったのかもしれません。
他にも、新しいもの好きな性格といわれた家康。
日本で最初の眼鏡愛用者だったのですね。
こういった面から歴史を知っていくのも面白いものです。