日本が中世から近世へ近代化が進むころ、ヨーロッパではイスラム文化の影響を受けて、新しい文化の動きが起こりました。
それがルネサンス(文芸復興)と呼ばれるものです。
これは、ヨーロッパで14~15世紀ごろ、イタリアを中心に古代ギリシャ・ローマの文化を理想として復興させようとする学問や芸術の動きのことを指します。
キリスト教の教えにしばられずに人間性を表現する美術作品などが作られました。
1478年 ボッティチェリが「春」を制作
1504年 ミケランジェロが「ダビデ像」を公開
1506年ごろ レオナルドダヴィンチが「モナ・リザ」を制作
など、現在でも有名な作品が作られた時代です。
このルネサンスはイタリアからヨーロッパ各地へと広がり、宗教などにも影響を及ぼしました。
16世紀にキリスト教のローマ教会は、財政上の必要性から「免罪符」という札を売り出しました。免罪符は罪のゆるしが得られた印としてカトリック教会が発行した証明書です。
これに対し、ドイツのルターは「信仰のみが人を救う」という考えのもと、免罪符を批判しました。
ローマ教会はルターを破門にしましたが、彼に賛同する人々は多く、各地で農民戦争を引き起こしました。これらの動きを宗教改革と言います。
その他、教会の制度を否定したカルバンも宗教改革を起こしました。
ヨーロッパでは、この後ローマ教会がヨーロッパで失った勢力を取り戻そうと、イエズス会を結成し、海外へのキリスト教の布教を進めました。そして、16~17世紀にかけて、それに反対する勢力(プロテスタント)とはげしい対立や戦争が起きました。
ヨーロッパの激動の時代だったと言えるでしょう。
文化の発展と、それに伴う新たな考えや思考から対立や戦争に発展した、人類の発展に伴う大きな動きのある時代となりました。
有名な作品が生まれたこの時代、調べてみると様々な興味深いことが見つかりそうですね。