理科の実験で一度は目にしたことがあるリトマス試験紙ですが、青色のリトマス紙を酸性の液体につけると赤色に、赤色のリトマス紙をアルカリ性の液体につけると青色に変わります。
このリトマス試験紙は何からできているかご存じですか?
リトマス紙はリトマスゴケというコケが原料です。
この、リトマスゴケから得られる紫色の色素をアルコールに溶かし、これにアンモニアまたは塩酸などを加えて、それぞれ赤色と青色に変色させ、これを紙に染み込ませたものから作られています。
そして、このリトマスゴケの色素であるリトマス色素は、酸性では赤色、アルカリ性では青色になる性質があることが分かりました。
この性質を利用して、リトマス試験紙は作られています。
色素の中に含まれる、レカノール酸と呼ばれる成分がリトマス色素を作り出すそうです。
また、リトマス試験紙では、あらかじめごく弱いアルカリ性や酸性で青や赤に変化させたこの色素を使うことで、より強い酸性と反応すると青が赤に、アルカリ性では赤が青に変化するようにしているそうです。
このような仕組みでリトマス試験紙はできています。
このリトマスゴケは日本には生えていません。
地中海沿岸地方,西アフリカの海岸の岩石上に生えているそうです。
昔はこの色素は染料として使われていたそうです。
リトマス色素は1300年頃にスペインの医師・薬剤師であったアルナルドゥス・デ・ビラ・ノバにより発見されたものだそうです。
そして、現在では現在ではリトマス色素を化学的に合成して作られるそうです。
現在では、リトマスゴケからリトマス色素を抽出しているわけではないようですが、元々はコケからできていたのですね。
リトマス試験紙の歴史も深いです。