6月初旬になると、本州は「梅雨」が始まります。
毎日雨が続き、憂鬱な気持ちになりますね。
この期間雨が続く現象を、なぜ「梅雨(つゆ)」というのでしょうか?
言葉の由来にはいくつかの説があります。
・梅の実が熟す時期の雨
梅の実が熟す頃に降る雨だから「梅雨」と呼ばれるようになったという説があります。
・カビが生えやすい時期の雨
もともと「黴雨(ばいう)」と呼ばれていましたが、「黴(かび)」という字があまり良い印象を与えないため、同じ音の「梅」を使って「梅雨」になったという説もあります。
・露に濡れて湿っぽい時期
雨が多く降る時期は湿気が多く、木々や葉に露がつくことから、「露(つゆ)」に由来するという説もあります。
・熟した梅の実が潰れる時期
梅の実が熟して潰れることから、「潰ゆ(つゆ)」が転じて「梅雨」になったという説もあります。
雨の匂いを感じると、どこか懐かしい気持ちになることがありますね。
この匂いが好きという人もいるかと思います。
雨が降る前や降った後に感じる独特の匂いの正体は、「ペトリコール」と「ゲオスミン」という成分によるものです。
ペトリコールは植物が放出する油が雨と混ざることで発生し、ゲオスミンは土壌中のバクテリアが作り出す有機化合物から生まれます。
また、雷雨の前に感じる「すっきりした匂い」はオゾン(O₃)によるものです。
雷のエネルギーが空気中の酸素を分解し、オゾンを生成することで、特有の香りが発生します。
「雷が鳴ると梅雨が明ける」という説がありますが、これは太平洋高気圧が勢力を増すことで雷が発生しやすくなるためです。
ただし、雷が鳴ったからといってすぐに梅雨が終わるわけではありません。
こうした雑学を知ると少し違った視点で楽しめるかもしれませんね。