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家庭教師のマナベスト 東京都 スタッフブログ

宇宙に「音」は
存在する?

2025/09/10

まず、宇宙空間には音は基本的に存在しません。

なぜなら、音は空気や水などの「物質」を振動させて伝わるものだからです。

宇宙はほとんどが真空で空気がないので、音を伝えることができないんです。

たとえば、宇宙飛行士が宇宙空間で叫んでも、周りには何も聞こえません。
映画で宇宙船が爆発して「ドーン!」と音が鳴るシーンがありますが、実際には無音です。

ここからが面白いところ。
宇宙には、振動や波動がたくさんあります。星やブラックホールなどの天体が出すエネルギーの波(電磁波や重力波)は、直接耳には聞こえませんが、科学者がそれを「音」に変換することができるんです。

たとえば、ブラックホールの音。
NASAは、遠くの銀河団にあるブラックホールが出すX線の振動を「音」に変えて公開しています。
まるで宇宙がうなっているような、不思議な音です。

そして太陽の音。太陽の表面は常に揺れていて、その振動を分析すると、太陽の中の様子がわかります。これも音に変換して聞くことができます。
太陽から放出された荷電粒子が地球の磁場に衝突することで発生するプラズマ波を音に変換すると、まるで宇宙が歌っているかのような幻想的な音になります。


そして、火星の風の音。
2021年、NASAの探査車「パーサヴィアランス」に搭載されたマイクが、火星の風の音を初めて録音しました。
火星には薄い大気(主に二酸化炭素)があるため音が伝わりますが、地球とは異なり高音が減衰し、音の伝播速度も遅くなります。

録音された音には、探査車の動作音や火星の風が含まれており、まるで異世界のささやきのようです。


科学者たちは、宇宙から届いた波をコンピューターで処理して、人間の耳で聞こえる音に変えています。これを「可聴化(かちょうか)」といいます。

つまり、宇宙の音を“翻訳”しているんですね。