今から約138億年前、目に見えないほど小さな「点」が大爆発を起こし、宇宙が生まれた――。これが「ビッグバン理論」です。
今では誰もが知る常識ですが、かつては「そんなバカな話があるか!」と学者たちに鼻で笑われる大ホラ話でした。
科学者たちはどのようにして、この目に見えない「宇宙の始まり」を証明したのでしょうか?
その裏には、まるでミステリー小説のような、3つの証拠をめぐる探偵劇がありました。
★第一の証拠:星たちが一斉に逃げている?
物語の始まりは約100年前。天文学者ハッブルは、巨大な望遠鏡で夜空を観測中、奇妙な事実に気づきました。
「すべての星が、ものすごいスピードで地球から遠ざかっている」のです。
しかも、遠くの星ほどロケットより速くダッシュで逃げていました。
ここでハッブルは推理します。「星が動いているのではない。宇宙という風船そのものが今も膨らんでいるんだ!」
いま膨らんでいるなら、時間を巻き戻せば宇宙はどんどん小さくなり、最後は「ひとつの点」に縮まるはず。
これがビッグバンというアイデアの誕生でした。
★第二の証拠:「3分間のお料理」の残りカス
しかし、ライバルたちは認めません。そこでビッグバンを信じる科学者たちは計算を始めました。
「もし大爆発が本当なら、開始からたった3分間の猛烈な熱の中で、星のもとになるガスが作られたはずだ」と。
その計算結果は、数学的にどう転んでも「水素3:ヘリウム1」という重さの割合になるというものでした。
実際に宇宙に浮かぶガスを観測してみると……なんと、どこを調べてもピッタリ「3:1」!
計算と現実が、1ミリの狂いもなく一致したのです。
★第三の証拠:アンテナを邪魔する「謎の雑音」
最後の決定打は、お茶目な大逆転劇でした。
大爆発があったなら、138億年経った今でもその熱の「残り火」が宇宙の果てから届いているはずです。
ただ、長い時間を旅するうちに光が引き延ばされ、目に見えない「弱い電波」に変身していると予言されていました。
ある日、通信技術者たちがアンテナに混ざる「ザー……」という謎の雑音に頭を抱えていました。
ハトのフンを掃除しても、アンテナをどの方角に向けても、24時間いつでも響くノイズ。
実はこれこそが、全宇宙に満ちていた「ビッグバンの残り火」の電波だったのです!
この3つの証拠でビッグバンは証明されました。
これだけ謎が解けた宇宙ですが、実は科学者が分かっているのは全体のたった「5%」だけ。
残りの95%は、いまだ正体不明の謎に包まれています。
次に宇宙の歴史を塗り替える大発見をする名探偵は、未来のあなたかもしれません!