「うちの子は『わかった!』と言うのに、いざ問題を解くとできない…。」
そんな悩みを抱えている保護者の方は少なくありません。
勉強が苦手なお子さんにはさまざまなタイプがいます。
発達特性や学習の困難さを抱えているお子さんもいれば、保護者の方が「自分も子どもの頃は勉強が苦手だった」と感じるケースもあるでしょう。
その中でも、特に保護者の方が戸惑うのが、「わかった」と言っているのに実際には解けないお子さんです。
では、なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
その理由の一つは、お子さんが考える「わかった」と、本当の意味での「わかった」との間にギャップがあるからです。
例えば、以前こんなお子さんがいました。
その子は、教科書の文章を読むことができれば「わかった」という状態だと思っていたのです。
しかし、本当の「わかった」とは、文字を読むだけではありません。
その内容を理解し、意味を考え、自分の言葉で説明できたり、問題に応用できたりするところまで到達して初めて「わかった」と言えます。
つまり、「読めた」と「理解できた」は同じではないのです。
このような認識のずれは、小学校低学年の頃から見られることがあります。
だからこそ、お子さんが「わかった」と言ったときには、その言葉をそのまま受け取るだけではなく、「じゃあ説明してみて」「もう一問やってみようか」と、理解できているかを確認してあげることが大切です。
もし理解があいまいなまま次の単元へ進んでしまうと、その小さなつまずきが積み重なり、後になって大きな苦手意識につながることがあります。
勉強は積み木と同じです。土台がしっかりしていなければ、その上に新しい知識を積み重ねることはできません。
一度つまずいてしまうと、「どこからわからなくなったのか」を探し、絡まった糸をほどくように学び直す必要があります。それには時間も労力もかかってしまいます。
だからこそ、一つひとつの学習内容を確実に理解しながら進めていくことが何より大切なのです。
お子さんの「わかった」という言葉に少しだけ耳を傾けてみてください。
その「わかった」は、「読めた」なのか、「理解できた」なのか、「自分で解ける」なのか。
その違いを意識するだけでも、お子さんへの声掛けや勉強のサポートが変わり、本当の理解につながるきっかけになるかもしれません。