中学1年生になると、「計算はできるのに図形になると急に分からなくなる」という生徒が増えてきます。
実際、図形の単元は「どこから手を付ければいいのか分からない」「問題文を見ただけで難しそうに感じてしまう」という苦手意識を持つ人が多いかと思います。
なぜ図形は苦手になりやすいのでしょうか。
1. 公式だけを覚えようとしてしまう
体積や表面積を求める問題では公式を覚えることも大切ですが、「なぜその公式になるのか」という考え方を理解していないと、少し問題の形が変わっただけで手が止まってしまいます。
例えば、角柱や円柱の体積は「底面積×高さ」で求めますが、まずは「底面がどこなのか」「高さはどの部分なのか」を見つけられなければ公式を使うことができません。
公式だけを暗記するのではなく、図を見ながら「この面が底面だから、この長さが高さになる」というように考える習慣を付けることで、応用問題にも対応しやすくなります。
2. 図をしっかり見ていない
図形の問題には、長さや角度、辺の位置など、解くためのヒントが図の中に数多く隠れています。
ところが、問題文だけを読んで計算を始めてしまったり、与えられた数字だけを見て式を立てたりすると、大切な条件を見落としてしまうことがあります。
分かった情報には印を付けたり、長さや角度を書き込んだりしながら整理するだけでも、問題の内容が理解しやすくなり、ミスを減らすことにつながります。
3. 立体をイメージすることが苦手
中学1年生では空間図形も学習しますが、平面に描かれた立体を頭の中で組み立てることが苦手な生徒は少なくありません。
展開図を見ても完成した形が想像できなかったり、「この面と向かい合うのはどの面だろう」と迷ってしまったりすると、問題を解く以前につまずいてしまいます。
そのようなときは、教科書だけを見続けるのではなく、紙で展開図を作って実際に組み立てたり、お菓子の箱やティッシュ箱など身近な立体を観察したりすると、立体の構造を理解しやすくなります。
4. 解き方を振り返る習慣がない
図形は、答えが合っていたかどうかだけを確認して終わりにしてしまうと、なかなか力が身に付きません。
「なぜこの公式を使ったのか」「どうしてこの補助線を引いたのか」「別の解き方はないのか」まで振り返ることで、次に似た問題が出てきたときにも対応できるようになります。
図形は、計算問題のように同じパターンを繰り返すだけでは得意になりにくい単元です。
図をよく見て情報を整理し、立体をイメージしながら考える習慣を身に付けることで、「どこに注目すればよいのか」が少しずつ分かるようになり、苦手意識も自然と薄れていきます。
最初は時間がかかっても焦る必要はありません。
答えを急ぐことよりも、「なぜこの考え方になるのか」「図のどこを見れば解けるのか」を意識しながら学習を続けることが、図形を得意にするための一番の近道です。