「勉強中に少しだけスマホを見るくらいなら問題ない。」
そう考えている学生は多いかもしれません。
しかし、近年の心理学や脳科学の研究では、勉強中にスマートフォンを何度も確認する習慣は、学習効率や記憶力を低下させる可能性があることが明らかになっています。
短い時間しか見ていないつもりでも、集中力への影響は想像以上に大きいのです。
人間の脳は、一度に複数のことを同時に効率よく処理することが得意ではありません。
勉強をしながらSNSを見たり、動画を流したり、メッセージを確認したりすると、脳は勉強とスマホの間で何度も注意を切り替えることになります。
この「注意の切り替え」が繰り返されることで集中力が途切れ、勉強の内容を理解したり記憶したりする力が低下すると考えられています。
一見すると同時に作業をこなしているように見えても、実際には脳が何度も仕事を切り替えている状態なのです。
さらに、通知にも注意が必要です。
スマホを操作していなくても、通知音や画面の点灯によって気が散ることがあります。
アメリカの研究では、通知を確認しなくても通知が来るだけで集中力が乱れ、元の集中状態に戻るまで時間がかかることが報告されています。
つまり、机の上にスマホを置いているだけでも、学習への影響が生じる可能性があるということです。
また、イギリスの研究では、スマートフォンが机の上に置かれているだけで、認知能力や集中力が低下するという結果も報告されています。
「今は見ない」と決めていても、「メッセージが届いていないかな」「通知が来ていないかな」という意識が無意識のうちに脳の働きを妨げてしまうためです。
勉強に集中したいのであれば、スマホはポケットや机の上ではなく、手の届かない場所に置くほうが効果的だと考えられています。
もちろん、スマホそのものが悪いわけではありません。
英単語アプリや学習動画、オンライン教材など、勉強に役立つ機能も数多くあります。
大切なのは、勉強のためにスマホを使っている時間と、気分転換のつもりでSNSや動画を見てしまう時間をしっかり区別することです。
「5分だけ」のつもりが30分経ってしまったという経験がある人も多いのではないでしょうか。
こうした時間の積み重ねが、勉強時間を大きく減らしてしまいます。
集中力を高めたいのであれば、「30分勉強したら5分休憩する」といったように、勉強と休憩の時間をあらかじめ決めておくのがおすすめです。
勉強中はスマホを別の部屋に置いたり、「おやすみモード」や通知をオフにしたりするだけでも、集中しやすい環境を作ることができます。
少しの工夫で勉強の質は大きく変わります。
短い時間でも集中して学習できれば、理解は深まり、記憶にも残りやすくなります。
スマホは便利な道具ですが、使い方を間違えると学習の大きな妨げにもなるので、
勉強するときは勉強だけに集中する時間を意識して作りましょう。