勉強が得意な人ほど、勉強自体を楽しんでいるものです。
教科書に書いてあることを興味深そうに読み、演習を楽しみ、難問に対してワクワクしたりします。
逆に勉強が苦手な人は、皆さんあまり勉強を楽しめてないことが多いと思います。
勉強の意味が分からず、退屈、わからない、覚えられない、となってるのではないでしょうか。
この理由は、
元々勉強が「得意」だから分かり、出来るからこそ「楽し」くなる、
という風に考えられがちです。
もちろんその部分もあると思います。
しかし、実は逆に、
「楽し」いやり方でやるからこそ「得意」になる、ということもあると思うんです。
これがどういうことかを説明するために、
“ピタゴラスイッチ”を例に考えてみます。
ピタゴラスイッチは、最初にボールなどにきっかけが与えられ、
連鎖的にものを倒したり、運んだりして、
最終的に「ピタゴラスイッチ」という旗が立ったりする短い映像作品です。
ボールが転がった先にドミノがあって……
ドミノが倒れた先に歯車があって……
歯車が回転してハンマーが倒れて……
という風に、最初に起きた現象をきっかけに次から次へと連鎖的にものが動きます。
ひとつの「原因」がひとつの「結果」につながり、
その結果が新たな「原因」となって、また新たな「結果」を生み出します。
一つひとつの連鎖は「そういうふうにつながるのか~」と感心させられるものばかりで、
見ていてとても面白いですよね。
実はこの面白みが、勉強が得意な人が味わっている楽しさに近いものなんです。
勉強が得意な人は、出来る限り「丸暗記」を避ける傾向にあります。
数学の定理は字面を眺めて丸暗記するのではなく、
これまで習ったことを使って仕組みを理解(証明)し、納得して覚えます。
(もしテスト中ド忘れしても自力で導出できるようになります)
歴史の出来事も、年号と出来事を丸暗記するのではなく、
前後の出来事の関連性を理解して覚えます。
(○○条約ができたからその後貿易摩擦が起きた、など)
つまり、物事と物事の、連鎖や関連に着目しているということです。
そしてその連鎖や関連が分かったときに、ピタゴラスイッチを見たときのように
「こうやってつながるのか~」と感心させられ、勉強が楽しくなります。
また、なにかに結び付け(つなげ)て覚えたことは、
単純な丸暗記による記憶よりはるかに強く、応用も効くものです。
ド忘れしても、別のきっかけから想起することができるし、
その成り立ちが分かっていれば、応用もしやすいのです。
最初に書いた
『「得意」だから「楽し」いのではなく、「楽し」いやり方でやるからこそ「得意」になる』
とはこのことです。
楽しいやり方でやる=連鎖や関連、つまり論理を理解する
だからこそ得意になる、ということです。
もしいま勉強が楽しくないとしたら、
それは物事のつながりに目を向けず、丸暗記に頼ろうとしてるからかもしれません。
味気ない丸暗記では、勉強が作業のようにしか思えず楽しくないですし、
成果にもつながりにくいはずです。
学校の教科においては、つながりを理解することは思考力が要ることですし、
最初は大変だと思います。
とはいえ、時間をかければできない事ではありません!
先生や家庭教師の力を借りて、チャレンジしてみてくださいね!