「一般的」と「普遍的」。この二語はどちらも
「多くのものごとに広く当てはまる」ようなニュアンスを持っています。
例えば、
「○×国では二十歳までに婚姻を結ぶのが一般的だ」
と言ったり、
「このような関係性は、どのような生態系にも普遍的に見られるものだ」
と言ったりします。
さて、ではこの二語の違いを説明できますか?
まず、「一般的」は、
『ある時点の、ある範囲の中で、それを構成するほとんどのものにあてはまる』
というイメージです。
上の例文では「現在の○×国」の
ほとんどの国民にとって当てはまる事実を述べています。
(例文)
遠方とのコミュニケーションにはチャットツールを用いるのが一般的だ。
現代の日本では、子どもの名前はその親がつけるのが一般的だ。
次に、「普遍的」は、
『非常に長い期間において、複数の範囲をまたいで、そのすべてのものにあてはまる』
というイメージです。
大きな違いとして、「一般的」はある一時点における共通点を言いますが、
「普遍的」は一時点のみならず過去や未来についても、永遠に共通するようなことを指します。
(例文)
どのような文明においても、このような機構は普遍的に見られるものだ。
彼は、すべての物理現象を説明できるような普遍的な理論の完成を目指した。
以上の違いから、「一般的」はある一時点における時事・社会的な物事を述べるのに使われやすく、
「普遍的」は、長い時間を総括したうえでの人文学的、理論的なことを述べるのに使われやすいと言えるかもしれません。
以上、「普遍的」「一般的」の違いについて見ていきました。
この二語は現代文などでよく使われる重要ワードですので、
二語の細かい違いをしっかり理解していると文章の細かいニュアンスを読み取ることにつながります。
しっかり理解して、文章で出会ったときにも即座に理解できるようになりましょう!