文章のなかで出てくる『、』。
これは“読点”といい、1文を途中で区切り、読みやすくするためのものですね。
読点を使う上でまず気を付けてほしいのが“多用しすぎない”ことです。
読点はついつい多用してしまいがちなものです。
文章を書きながら「ここに無いとヘンかな…、ここにも無いといけないかな」と不安になり、
つい付けすぎてしまうのです。
例えばこんな文章です。(国語の解答だと思ってください。)
「主人公の僕は、地元にいたときは、××祭りのことを気に留めたこともなかったが、
大人になり、都市部での生活に慣れたことで、地元を外からの目線で見ることができるようになり、
そうしてはじめて、××祭りがもつ特徴や価値に気がついたということ。」
悪くはありませんが、若干不要な読点があるように思います。
以下が読点を減らした訂正例になります。
「主人公の僕は、地元にいたときは××祭りのことを気に留めたこともなかったが、
大人になり都市部での生活に慣れたことで地元を外からの目線で見ることができるようになり、
そうしてはじめて××祭りがもつ特徴や価値に気がついたということ。」
いかがでしょうか。読点は少なくなりましたが理解しやすさはアップしていると思いませんか?
読点の付け方のポイントは“かたまりを意識する”ということです。
まず、この文章は「主人公の僕は(…)気がついたということ。」というのが最も大きな枠組みです。
間の「地元にいたとき~なかったが …(A)」「大人になり~ようになり …(B)」というのは
前の状態(A)や起きた変化とその理由(B)を示す、どちらかというとオマケのような情報です。
これら情報の一つひとつを“かたまり”として見て、あとは前後に読点を入れるだけでオッケーです。
「主人公の僕は、A、B、そうしてはじめて~ということ。」
これで訂正例と同じになります。
(※Bの「起きた変化とその理由」が長いので「起きた変化」と「その理由」の二つに分け、
「主人公の僕は、A、大人になり~慣れたことで、地元の~ようになり、そうしてはじめて~。」
としても良いと思います。あとは好みですね。)
もちろん読みやすさの面、文章のリズム・強調を理由に読点を入れることはありますが、
基本的にはこの“かたまり”さえ見えれば読点を入れるポイントも分かる、ということです。
「読点をいれるポイントが分かる」ということは逆に言えば文章の中のかたまりが見えているということで、
つまり読解力や解答力などの得点につながる大事な力に関わってきます。
解答や感想文を書く際やSNSを投稿する際など、書き終わった後に少しだけ
「読点が変じゃないかな?」と気にかけてみると少しずつ上達していくと思いますよ♪