「積極的に疑問点を探し、見つける」ことはとても重要です。
新しい知識に触れるとき、人は誰しもまず受動的になります。
学校の授業で黒板に書かれること、家庭教師の先生が言ったこと、教科書に書いてあること。
これらをまずは“受け止める”ことから勉強は始まるものです。
その成果は時と場合によってまちまちで、「完璧に分かった」と思うこともあれば、
「なんとなく分かった」「全然分からなかった」と思うこともあるでしょう。
「完璧に分かった」と思ったときは「全然分からなかった」ときとは違い、
疑問点や質問はあまり思い浮かばないことでしょう。
「なんとなく分かった」と思ったときでも、なんとなくの理解から漏れてしまっている“モヤモヤ”を、
なかなか具体的な疑問点に結実させられないものです。
しかし、「完璧に分かった」「なんとなく分かった」というときにも、
積極的に疑問点を探し見つけることは重要です。
「今日の問題は分かったけど、別の場合はどうなるだろう」
「さりげないこの一行はなんで必要なんだろう」
「解き方は分かったけど、なんでこれで解けるんだろう」
使った教材やノートを隈なく見て、自分から疑問点を探しに行くことで、
隙の無い、深い理解への道が開けます。
また、「完璧に分かった」と思っていたけど
実際にはたくさん分かっていないことがあったことにも気づけると思います。
どんな科目・単元でも本当に「完璧に分かる」という状態になるには、
意外と多くのハードルがあるものです。
また、実感として「なんとなく分かった」くらいの知識というのは
すぐに忘れるし、テスト本番ではあまり使い物にならないものです。
つまり、勉強後の第一印象として
「完璧に分かった」と思ったときは、実際には「なんとなく」くらいしか理解できていなくて、
「なんとなく分かった」と思ったときは、実際にはほとんど分かっていないものだということです。
学校の授業後、塾や家庭教師の指導後、自習の後など、
自分の理解に隙が無いか、まだ疑問点が浮かぶ余地が無いか探すようにしてみてください。
見つけた疑問点に対しては、ゆっくりでいいので質問したり調べたり考えたりして、
1週間のうちには答えを見つけられるようにしましょう。
やがて本当の本当に「完璧に分かった」と言える日がくるはずです。