フランスのことわざに、
「もし若者が知っていれば、もし老人が出来れば。」
というものがあります。
若者には体力や時間はありますが、知らないことが多いため自分が何をすべきか分からず、
一方、老人は知識が豊富ですべきことは分かっているけど、それを実行する体力や時間が無い。
両方を同時に持つことの難しさ、人生の上手くいかなさを捉えたことわざです。
このことわざを英訳すると以下のようになります。
"If youth knew, if age could."
コンマで前半と後半の2つに分けられます。
通常「if」は接続詞として、「もし(if)~だったら、(,)…なのになあ」という使い方をしますが、
今回は「…なのになあ」が省略され、代わりに二つの「もし(if)~だったら」が並ぶ形になります。
「If youth knew,」
If
「もし~」。
youth
「若さ,若者」という名詞です。形容詞系は「young」。今回は主語「若者」として使います。
knew
「知って」。「know」の過去形です。現実と異なる仮定ということで過去形を使います。
「if age could.」
if
「もし~」。もう一つの仮定を示しています。
age
ご存じの通り名詞としての第一義は「年齢」ですが、「老人」という意味もあります。
could
助動詞「can」の過去形です。これもまた、現実と異なる仮定ということで過去形です。
通常、助動詞のあとには動詞が続きますが、今回は省略されています。
あえて省略を補うとすれば「do(する)」や「carry out(実行する)」が良いかもしれません。
全体として
「If youth knew,if age could.」
もし若者が知っていれば、もし老人が出来れば。
と訳せます。
このフレーズを覚えることで
“現実と異なる仮定のif節は過去形を使う”
ということが強く印象付くかと思います。
ところで、この記事を読んでいる学生のみなさんは、ここでいう若者ですね。
みなさんの体力や未来の時間というのは、年配から羨ましがられるようなかけがえのないものです。
いろんなことにチャレンジできる今のうちにたくさん考え、経験し、
後悔の無い過ごし方をしていきましょう!