先日29日に文部科学省から【全国学力調査】の結果が発表されました。
これは今年4月、全国の公立・国立・私立の小6・中3を対象に、国語と数学(算数)の学習状況を調査したものです。
生徒児童に対する調査は、テストを解く「教科調査」とアンケート用紙に応える「質問調査」が、
学校に対する調査は「質問調査」のみがあります。
今年度の調査では児童生徒質問調査について、全面的にオンラインによる回答方式で実施されました。
以下に、それぞれの調査から見えた児童生徒の学習状況についてまとめます。
【小6国語の教科調査結果】
課題として、
・目的や意図に応じて、自分の考えが伝わるようにするための書き表し方の工夫に課題がある。
という点が指摘されました。
一方、よくできていた項目として、
・人物像や物語の全体像を具体的に想像したり、表現の効果を考えたりすることができている。
・情報と情報との関係付けの仕方、図などによる語句と語句との関係の表し方を理解することができている。
という点が挙げられていました。
指導方針として、
・伝えたいことを明確にし、客観的な事実を取り上げることで考えをより深めていくことができるようにする指導の充実が大切である。
としました。
【小6算数の教科調査結果】
課題として、
・図形について基礎的・基本的な知識・技能は身に付いているが、深い理解を伴う知識の習得やその活用には課題がある。
・速さを道のりと時間の関係から捉えることはできているが、速さの意味について理解することに課題がある。
・折れ線グラフから必要な数値を読み取り、条件に当てはまることを記述することに課題がある。
とありました。
指導方針として、
・図形を構成する要素を見いだし、活用できるように指導することが必要である。
・速さなど単位量当たりの大きさの意味や表し方を理解するとともに、
場面や目的に応じて比べ方を考察し日常生活に生かせるように指導することが大切である。
・グラフを読み取り、見いだしたことを表現できるように指導することが大切である。
としました。
【中3国語の教科調査結果】
課題として、
・目的に応じた内容になっていない解答が見られる。
・文章と図とを結び付け、その関係を踏まえて内容を解釈することに課題がある。
とありました。
指導方針として、
・自分が表現した内容を確認し、目的に照らし合わせて改善することができるよう指導することが大切である。
・図表がある場合とない場合を比較し、考えたことを説明し合うことで、
筆者が図表などを用いた意図を考えることができるように指導することが有効である。
としました。
【中3数学の教科調査結果】
課題として、
・問題解決の過程を数学的な表現を用いて説明することに困難がみられる。
・データの分布の傾向を比較して読み取り、判断の根拠を
箱ひげ図の箱の位置や四分位数などを用いて説明することに課題がある。
とありました。
指導方針として、
・問題解決する場面を設定し、表、式、グラフなど数学的な表現を用いて説明できるように指導することが大切である。
・複数の集団のデータの分布の傾向を比較するなどの活動を通して、
判断の根拠を数学的な表現を用いて説明できるように指導することが大切である。
としました。
次に、【質問調査(児童生徒・学校)】の結果について、
・学校の授業時間以外における児童生徒の勉強時間は、小中とも令和3年度以降、平日、休日いずれも減少傾向。
・ICT機器を「ほぼ毎日」「週3回以上」活用する学校は、小学校93%(前年比3ポイント増)、中学校91%(前年比4ポイント増)。
・英語の授業において言語活動*に取り組んだと考える生徒の割合は、増加傾向にある。
といったポイントが指摘されています。
文部科学省では、令和6年度までの調査の結果を活用した追加分析、
専門的な知見を活用した高度な分析に関する調査研究を委託にて実施しています。