宿題に全力で取り組んでも終わらないときや、どうしても学校に行きたくない日、
「自分が二人いたらいいのにな…」と思ったことはありませんか?
今回は、自分と全く同じ人を作れる「クローン技術」について紹介します。
クローンとは「遺伝的に同じ個体を作り出す技術」です。
通常、有性生殖の生物は、親(二個体)の遺伝子を受け継ぎ固有の遺伝子を持ちます。
なので親と子でも全く同じ遺伝子を持つことはありません。
ですが、クローンでは一個体の遺伝子をそのまま子に受け継がせるので
親(一個体)と子とが遺伝的に同じ固体になるんです。
1996年7月、イギリスでクローン羊「ドリー」が誕生しました。
「ドリー」は成体の体細胞を用いて生まれた哺乳類で初めてのクローンです。
細胞を提供した羊とほとんど同一の遺伝子を持っていることから世界中の注目を集めました。
さらに「ドリー」は妊娠・出産し、クローン羊にも生殖機能があることを確認しました。
日本でもクローンをつくることに成功していて、1998年7月に近畿大学農学部が石川県畜産総合センターの協力により、
クローン牛「のと」と「かが」が誕生しました。
クローン技術はさまざまな分野に応用できると考えられています。
食料分野において、肉質のいい牛や乳量の多い牛など優れた遺伝的特徴のもつ動物の大量生産が可能になるかもしれません。
また、トキなどの絶滅の可能性がある動物の絶滅を回避することができるかもしれません。
またクローン技術は人にも適用できる可能性があります。
移植用臓器を作り出したり、人の発生過程(受精卵から成体になるまでの過程)の研究などの
科学的研究に役立てたりできる可能性があります。
しかし、クローン技術の応用については様々な問題について考えなければいけません。
安全面では、クローン個体が後世に与える影響やクローンによってできた移植用臓器が与える影響について考える必要があります。
また、倫理面から見ても様々な問題があります。
クローンによっていい遺伝子だけを残すことは、能力だけを偏重した危険な価値観につながりかねません。
また、特定の目的の達成のためにクローン人間を作り出すことは、
生まれてくる人を手段・道具としてのみみなすことにつながる、といったことについて考える必要があります。
そういったこともあって、クローン人間を作り出すことは国際的に禁止されています。
クローン技術はその実用面でも世間に与えるインパクトの面でも、強烈な技術です。
ただ、先に挙げた懸念や危険性などももたらす可能性があります。
そのため、科学だけでなく人文学(倫理学や社会学など)も考慮に入れ、慎重に発展する必要があります。
みなさんも興味をもったらぜひ調べてみてください♪