そもそも、“色”とは、その物質が“何色の光を反射するか”
で決まるものです。
太陽光や蛍光灯の光などの白い光には、すべての色が含まれています。
その中で物質が反射した色の光だけが目に入ることで、私たちは色を感じ取ることができます。
赤ペンで書いた文字が赤く見えるのは、そのインクが赤い光を反射する性質を持っているからで
白い紙が白いのは、ほぼすべての色の光を反射する性質を持っているからです。
(すべての色の光が混ざると白色になります。)
そして、ほぼすべての色の光を吸収する性質を持っているもの(黒い紙など)は黒く見えます。
では、“光の色”自体は何で決まるかというと、
それは光(電磁波)の「波長の長さ」で決まります。
光(電磁波)は波のような形をしていて、その波なみの長さによって色が変わるのです。
可視光(色が見える光)では短いほうから
紫、青、緑、黄色、オレンジ、赤
と色が決まっています。
ちなみに紫より短い不可視光(見えない光)が紫外線
赤より長い不可視光が赤外線となっています。
さて、前置きが長くなりましたが、ではなぜ空が青く見えるかというと、
それは大気の光の散乱のさせ方に秘密があります。
大気は日光などの光に対し、レイリー散乱という、独特の光の散乱のさせ方をします。
さて、このレイリー散乱にはある性質があって、それは
“波長の短い電磁波ほど強く散乱させる”
というものです。
さきほど、可視光では波長が短いほうから
紫、青、緑、黄色、オレンジ、赤
といった風になっているといいましたね?
波長の短い電磁波ほど強く散乱させるレイリー散乱ですが、
紫の光は空のかなり上のほうで飛び散ってしまいます。
だから、結果として紫の次に波長の短い青色の光が強く散乱され、
私たちの目に届くのです。