中学の社会科、高校の地理でよく問われる用語に
中国の“一人っ子政策”があります。
これは、主に1976年から2014年まで実施された政策で、
内容の基本的なところとしては、
『子供は、1組の夫婦につき1人まで。』
というものです。
この政策が生まれた背景には、1950年あたりからの急激な人口増加があります。
そして、人口増加にともなって起きた食料問題(人が増えすぎて食料が足りない)を解消するために、
“一人っ子政策”が実施されました。
人口増加を抑制する“一人っ子政策”は一定の効果を上げ、
人口増加は抑制されました。
しかし、その他さまざまな問題が噴出しました。
その問題は以下のようなものです。
1.子供が減ったことによる、急激な少子高齢化。
2.跡継ぎに男児を望む親が多いことから、長女の出産は隠され
そうして生まれた“無戸籍児童”が多く現れた。
3.当時の中国の一人っ子には甘やかされて育った子が多く、
ワガママな子が増えたといわれている。(“小皇帝”と揶揄された)
とくに1の問題は深刻で、一人っ子政策が2014年で廃止されたのは
主にこの人口バランスの悪さが理由です。
現在は政策が緩和され、一組の夫婦につき子供は3人まで許されています。
ですが、少子高齢、無戸籍児童、の問題は根強く残っています。
ここ数十年の中国の経済成長はものすごいですが、
その陰で様々な問題が起きていることが分かりますね。