「展開」と「因数分解」は、正反対の操作と言えます。
たとえば「(x + m)・(x + n)」という風に“積”のかたちになっているのを
分配法則を使って
「x² + mx + nx + mn」と、“和”の形にバラすことを「展開」というのでしたね。
(「mx」と「nx」は共にxを因数に持つので、「(m+n)x」と括るのが一般的です。)
因数分解はこの逆です。“和”の形になっているものを“積”の形にします。
「x² + (m+n)x + mn」→「(x + m)・(x + n)」
文字を使った式では、展開や因数分解をうまく使うことで、
その式の性質が分かったり、扱いやすくなったりします。
まずは基本的な形でこれらが出来るようになりましょう。
そのうえで、いろんな形の式を展開・因数分解できるように、
教科書などで勉強し、練習問題をたくさん解いてください。
もし、「展開・因数分解はできないから捨てよ~」と思ってる方がいたら、
ちょっと待ってください!
中学数学だけでなく、高校の数学に入ってからも、
展開や因数分解を使わない数学分野はほとんどありません!
つまり、「展開・因数分解を捨てる」=「数学を捨てる」になってしまうということです!
この先数学を諦めないために、また、数学で苦労しないために
展開と因数分解の仕方は、絶対に押さえましょうね。