昨今、授業中に板書を取らずに授業後にスマホで写真を撮る子が多いそうです。
たしかに後で見直すためなら写真の方が楽で正確です。一見合理的なことのように思えますね。
しかし、これが誰にでもオススメ出来る方法かというと話は別だと思います。
というのも、ほとんどの子は授業を聞きながらノートに向けて“手を動かす”ことで
記憶を強化してると思うのです。
ノートは単に記録の為だけに取るのではありません。
一度頭に入れ、それを紙に再現する。このインプット→アウトプットの経験が記憶には重要です。
おそらく、授業で聞いたことを覚え一度も書いた経験もなくテスト本番ですんなり書くことができるのは
相当地頭のいい一部の人だけでしょう。
また、多くの人がノートを取っているということは、授業もそれに合わせたスピードで進んでいるということです。
そんななか初めからスマホで撮ろうと何もせずに黒板を眺めているだけだと、
どうしても授業の進みが遅く感じられ、集中力が落ちてきます。
もしそれでウトウトと眠くなってしまうとせっかく授業で理解できる機会を棒に振ることになります。
結局あとあと小さいスマホの画面を見ながら自習することになるでしょう。
だったら最初からノートを取りつつ授業を聞いた方がいいですよね。
それに、スマホの写真フォルダーの中に黒板を撮った画像があったとして、
それを見ながら復習する子がどれだけいるか疑問でもあります。
結局、「撮った」という安心感だけ得て、あとはほったらかしになっている子が多いのではないでしょうか。
『もともとノートをとる習慣が無く、授業中を一発で理解・記憶し余った時間は自主的な問題演習に宛ててる』
という子が、漏れがないように念のために黒板を撮っておくというのなら有効な使い方かと思いますが、
多くの子にとってはしっかり板書をとったほうが学習の面では良いと思います。
スマホは使いようによっては勉強にも役立つものですが、
それが本当に自分の身になってるかどうかを考えて使うようにしてくださいね!