現代文のテストを解く上では、数学の定理や理科の公式といったような、
あらかじめ勉強が必要な知識は必要とされません。
答えるべきことはすべて評論・小説の文中に書かれていて、
問題はそれを読み取れるかどうか、解答に表現できるかどうかです。
このような教科の特性から、「現代文は地頭勝負だ」「勉強してもムダ」などと言われてしまいがちです。
たしかに地頭のいい子やもともと読書が好きな子などは
それほど勉強しなくても現代文でいい点数を取れてしまいます。
しかしだからといって、生まれや趣味嗜好だけですべてが決まってしまうわけではありません。
当然、適切な勉強をすることでちゃんと伸ばすことができます。
例えば「語彙力(どれだけ言葉を知っているか)」は現代文単語帳などを読むことで伸ばすことができますし、
「文章の構造・流れを読む力」は問題演習などで多くの文章にふれることで力が付きます。
また、記憶力や読解力といった元来地頭と言われていたようなことも、
こと現代文に関わる部分に絞って言えば、現代文の勉強を重ねることで伸ばせると思います。
大事なのは、授業や宿題やテストといった普段の現代文の演習を「テキトーに済まさない」ことです。
これらを十分な理解を目指して取り組み続けることで、
現代文の需要なコツである「対比や例示が見える」「筆者の主張がわかる」ようになってくるはずです。
また、満点をもらえるようなきれいな解答を書く能力は、自力でちゃんと書いた経験でしか鍛えられません。
書いては見直しを繰り返して、自分がしがちなミスを見出すとともに、
“減点されにくいような典型的な解答の形”というものを会得していきましょう。