家庭教師のお問合せをいただく際、1回の指導時間内に5教科を教えてほしい、と
おっしゃる保護者様がいらっしゃいます。
お子様の現在の成績によって、5教科または複数教科の指導が出来るかが分かれます。
つまり、指導して成績が上がるかどうか、ということです。
例えば、中学2年生で定期テストが全教科80~90点取れている場合などは、
週一回90分指導の中で複数教科を指導できるかもしれません。
現状でそれだけ取れているなら自分が理解していない箇所、弱点を分かっていて、
家庭教師がそこを教えればすぐに理解でき次に進めるからです。
では、例えば同じく中2で全教科30点くらいの生徒さんの場合はどうでしょう。
おそらく、例えば数学だけで言っても、中1のはじめか、もしくは小学校の範囲から知識に抜けがあるのではないでしょうか。
こうなってくると、まずは学年をさかのぼって前の範囲から抑えなおさないといけません。
もちろん、その間にも学校の授業は進んでしまいます。
中学生の場合、学校の授業で数学は1限50分とすると1週間に4回=200分進みます。
過去1,2年やそれ以上の期間をかけて学んだことを短い時間内で取り戻すのは、
マンツーマンの家庭教師とはいえ大変なことです。
指導が無い日にもお子さんに大量の自宅学習をしてもらわないと難しいでしょう。
また、基礎となるこれまでの学習内容にあやふやなところがあると、
新しく指導を受けたとしてもなかなか理解に時間がかかるものです。
教科で分割して一回10~20分の指導になってしまったのではほとんど勉強が進みません。
家庭教師は、指導時間内はある程度教科を絞ると効果が出やすいものです。
比較的優先度の低い教科については、学校の宿題で分からないところだけの質問や、
指導が無い日のための宿題を出してもらうなどしてフォローするのが良いかと思います。