歴史の用語というのは、なかなかとっつきにくい名前をしているものです。
やたら古めかしい言葉な感じがして、現代の言葉遣いに慣れた私たちには、
「なんで昔の人はこんな法律名を付けたの?」と思えます。
しかし、よくよく調べてみると、実際には名前がその内容をそのまま表したような用語が多いものなんです。
たとえば、【墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいのほう)】。
中学校の歴史では覚えにくい法律の筆頭です。
漢字をただ記号のように眺めても覚えにくいので
漢字や熟語の意味に注目してみましょう。
「墾」はあまりなじみのない漢字ですが、未開の地を田や土地に有効活用すること表す漢字です。
送り仮名をつけて「墾く(ひらく)」と使ったりします。
このことを知ったうえで、【墾田永年私財法】を見てみるとどうでしょう。
【墾(いた)田(んぼは)永(遠の)年(月において)私(的な)財(産になるという)法(律)】
→「墾いた田んぼは永遠の年月において私的な財産になるという法律」
つまり、「自分で作った田んぼは自分の財産にしていいよ」
と、そのまま法律の内容を表す名前だったことが分かります。
(それまでの日本は、農民は国から【口分田】を貸し与えられ、
その代わり「租」を年貢として取り立てられることになっていました。)
すべての法律がこれほどきれいに名前が意味を表すわけではなく
地名や人名が名づけもとになっている場合もあります。
ですが、それ含め、【名前が表しているもの】に注目して見ることで
単純な文字列として見るよりは、覚えやすさがアップするはずです。
歴史用語の暗記が苦手という方は、参考にしてみてくださいね♪