数学者を題材にしたテレビドラマなどでは、
一心不乱にペンやチョークを動かして数式を殴り書きするシーンがよくあります。
そんな姿を見ているとカッコよくてマネしたくなりますし、数学はそうやって解くものと思いますよね。
ですが、中高の数学を勉強する段階に居る皆さんには、
これをマネしない、むしろ真逆の取り組み方をしてほしいんです。
つまり、【落ち着いて】考えて書く、ということです。
数学が苦手な子の答案を見ると、途中式や数式がぐちゃぐちゃなことが多いです。
繋げ字や、大きさがそろっていない字など、急いで書いたんだろうなぁという感じがします。
こういった答案は、たいてい見通しのない“なんとなく”“とりあえず”で書き始めたものが多く、
そのため、答えまで行かず途中で断念してしまいがちです。
これは、【急ぐ】という取り組み方自体が、数学と相性が悪いことだからです。
数学は考える教科です。
問題の設定から必要な知識や条件を考えたり、推論を立てるために試行を行ったりします。
そして、正しい道順だけが正解に近づくことが出来ます。
これはつまり、あてずっぽうや急いで立てた方針が間違っていた場合、
いくら解答欄を文字で満たしたとしても、それは正解にはほとんど近づけていないということです。
まず問題文を読んだら、落ち着いて考える。
まず書き始められること(式変形など)があれば解答を1列進める。
そしたら次は何をすべきか落ち着いて考える。
このようなゆっくり着実な歩みこそが数学的に意味のあるものになります。
落ち着くためには、【深呼吸】【姿勢を整える】ことです。
深呼吸は深くゆっくり、姿勢は目と手元が十分に離れるように意識しましょう。
15分に一回タイマーが鳴るようにして、そのたびに深呼吸と姿勢を意識するようにすれば
今より落ち着いて取り組めるようになるのではないかと思います。